小説

俺はインディゴ 名前はまだ無い(4)

beans

(4)

今日はマモル君の家に、知り合いが集まっていた。

 

目を引くのは花柄の男。全面、壁紙のように花が描かれた柄の服を着ている。俺が生まれて間もない頃こんなシャツやワンピースを見たことがあるが。この男の花柄は黒い部分の配色が広く、昔 見たそれと違い興味深い。

「その和柄、可愛い!エンジェル買ったの?」

いつもの服装より、格段に黒で全身を装った黒毛が聞いた。エンジェルとはどうやら服を売っている店の名前らしい。

「ブランド買うと今月は厳しいから、自分で縫ったんだ。ここの裏を返すと・・・・色違いなんだよ♪」

花柄の男がタイトな服から浮き出た胸筋を揺らしながら話す。

きゃぁきゃぁと話しが盛り上がる2人をよそに、だぼだぼのチノパンの男とマモル君は、テレビでするゲームを吟味している。

えっへんとした顔で、チノパンがカバンからゲームを取り出した。

「寝てねぇよ、コレやってから」

「うわっ、エフエフセブン!」

「もうまるで映画よ。ゲームとは違うべ。ヤバイって。これヤルか?ヤっちゃうか?」

悪ぶる男たちが、絵が動くゲームで盛りあがる平和な空気は好きだ。

「えー。パラッパラッパーがいい」

黒毛が掛けた声が聞こえていなかのように、マモル君はチノパンが持ってきたゲームの準備をしている。

「マモルさんをもう誰にも止められない」

ニヤついた顔でチノパンが言うと、黒毛は不服そうな表情で髪の毛をかきあげた。

 

配達されたピザを囲みながら、テレビゲームを眺める知り合い達。

タバコの煙に耐えかねたのか、花柄の男はピザが無くなると、早々に部屋から居なくなっていた。

 

窓の外が暗くなり、また太陽の気配を感じる頃、マモル君は俺をじゃばらに脱いでベッドに入ろうとした。しかしそこには、チノパンと黒毛が雑多に横たわり仮眠している。どうやらこの時代のベッドは、人間が子孫を残す為だけの場所ではないようだ。

ベッドに場所が無いので、諦めて俺の横で寝転んだマモル君。隣り合って寝るのは初めて。

この角度からじっくり眺めるとわかる。

本人が言うように頭の上部だ。毛の量が極端に少ない。

 

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