大阪

小説

俺はインディゴ名前はまだない(26)

beans

  26   玄関のドアが閉まると、入り込む街灯の光も遮断され、部屋の中はまっ暗になった。 電気を消さずに寝るメグが、今日も帰っていないことがわかる。 同居をはじめたばかりの時に、電気代で揉めることを […]

小説

俺はインディゴ 名前はまだ無い(24)

beans

  24   シルバーのパイプ棚に、無造作に畳まれて迎えた朝。 いつもの朝ではあるが、キッチンに立っているのがユカではない。さっきから「うわっ」と太い声と共に、ガタンゴトンと騒がしい。 ユカは目を覚ま […]

小説

俺はインディゴ 名前はまだ無い(23)

beans

23   いつもに増して 赤いチークが丸く浮いた顔。ニット帽と頭の間に挟まった 偽物の髪の毛も、おろし立てで艶々としている。 仕事上がり。 ユカはトイレの鏡の前で 入念に身支度をしている。近所のビルで働くロープ […]

小説

俺はインディゴ 名前はまだ無い(21)

beans

  21   「休憩室 行かへんの?」 人ひとりがすれ違う為に 身をかがめる、ビルとビルの間の路地。その隙間で上手く立つ自販機の横に、俺は地べたに座っている。ユカはぬかるみを避けて座っているようだが、 […]

小説

俺はインディゴ 名前はまだ無い(20)

beans

  20   ここは いつもデニムパンツが山積みされている。 以前、俺のようなデニムパンツばかり集められた場所にいた事もあるので、量の多さで驚きはない。 しかし、ときおり男達が出入りする マモル君と出 […]

小説

俺はインディゴ 名前はまだ無い(18)③

beans

  18(3)   「失礼します」 ドアを開けると、机とイスのワンセットで並べられた部屋があった。その上は、荷物がごちゃごちゃと積み上げられている。 荷物に埋もれるように、よく見ると人が数人、机に向か […]

小説

俺はインディゴ 名前はまだ無い(18)②

beans

  18 (2)   メモ書きをした紙広げ、何度も立ち止まる。道路に掲げられた案内標識を見上げながら、家を出てずいぶん自転車を漕いでいる。   雑然とした町並みを抜けると、ギラギラとした看板 […]